愛しの故郷

架空の人物が作る小話と寓話置き場です。あなたの心にひとときの安らぎを。

孤食のグルメ 第壱話フォカッチャもどきとソパ・デ・アホ

「米が…ない…。財布の中身は…500円か…。あと、一週間…。」
「砂糖…塩…サラダオイル…水は、…出る。」
特売の小麦粉が1キロ100円。それを2袋買う。卵を1パック98円で購入する。玉ねぎを買えるだけ買う。
小麦粉にお湯、砂糖、塩、サラダオイルをいれてよく煉る。
オリーブオイルで玉ねぎを炒める。おろしにんにくをこれでもかといれる。コンソメスープをそそぎ、卵をときほぐす…スペイン料理のソパ・デ・アホの簡易版ができた。
小麦粉の生地を丸め、手のひらで伸ばし、表面にひとつまみの乾燥ローズマリーをつけて…フライパンで焼こう。なんちゃってフォカッチャの出来上がりだ。
「タンパク質、最低限の野菜、糖質、脂質…うまい、うますぎる!最高だ!」
「ごちそうさまでした。今日も生き延びられました。」